ベースオイルの種類

エンジンオイルについて

市販されている全てのオイルは、オイルの元となるベースオイルに添加剤が入ったものが販売されています。

ベースオイルには大きく3種類あり、鉱物油、化学合成油、部分合成油に分かれています。
大まかには、ベースオイルが基本的な性能を決め、添加剤がその味付けを決めるという役割を担っています。

鉱物油

原油を蒸留/ろ過して出来たオイルのことを鉱物油と言います。

オイル蒸留区分.jpg


原油から、ガソリン等の燃料(軽油や灯油)を採取する時に、ついでに蒸留したものが鉱物油なので、
ガソリンが作られる限り鉱物油もまた同時に作られますから、とても安定して、そして安価に入手可能なのが鉱物油の最大の特徴です。

デメリットとしては、原油から蒸留作業はしたものの、原油の時から入っているエンジンオイルとして不要な成分を完全に取り除いたわけではないので、高品質を求めようとするとこの不純物が邪魔をしてしまい、後に述べる化学合成油に比べると品質が落ちるという欠点があります。






化学合成油(合成油)

原油から取れるナフサ等を分留し、それを原材料として1から作り出したオイル。
不純物などの余計なものが完全に含まれていないだけでなく、オイルとして作り直す時に一緒にいろいろ配合できるので、比較的自由な性能を追加できる点が、ベースオイルとして非常に優秀。

ただし残念な事値段がめっちゃ高い


注意点としては、化学合成油のPAO系はガスケットを硬く劣化させる性質、エステル系はガスケットをふやかす性質があり、あまりにも古いエンジンに使うと、オイル漏れや不調の原因になることが稀にあるようです。



部分合成油

基本的には、鉱物油と合成油を混ぜて作った物の事で、最低でも20%以上は化学合成油が配合されています。
鉱物油だけでは足りなかった性能を、合成油で追加することが可能となり、より高品質な性能が期待できます。


番外 : 植物油

植物由来のオイルで、なたね油、ひまし油などが有名でしたが現在では、植物油はエンジンオイルとしては使われていません。

理由は、普通のオイルと比べて酸化による劣化がとても早く、長期放置すると油分が固着してしまいエンジンを壊してしまうので、オイル管理できる人が使わないとトラブルの元となってしまう事と、値段が安いエンジン専用オイルが普及した事で、次第に使われなくなっていった大昔の潤滑オイルです。

ただし、植物油は他のオイルに比べて金属にとてもなじみやすい性質があり、オイルの性能としては非常に優れているため、たった1回の走行に全てを掛けるドラッグレースや、使い切ることを前提としている2サイクルエンジンのレースなどでは、今でも需要があるため一部では販売されいます。

また、世界的にエコが叫ばれる現在、植物油特有の弱点を補う研究が進んでいて、将来原油価格が大変な事になった時に、再びお世話になるかもしれない可能性を秘めたオイルです。



ベースオイルのAPI規格によるグループ分類

API規格(アメリカ石油協会)によるベースオイルのグループ分けです。

気になる人は下表を参考にしてください。

分類 種類 内容 備考
グループⅠ 鉱物油 溶剤精製された原油 一番簡単なオイル 不純物も多い
グループⅡ 鉱物油 水素化処理精製された原油 Ⅰより手間の掛かったオイル
グループⅢ 鉱物油 高度水素化分解異性化精製された原油 原油を分解/再構成なので鉱物油でもあり化学合成油でもある。化学合成油と表示されることが多い
グループⅣ 化学合成油 PAO系
ポリαオレフィン
高性能だがガスケットが硬くなり傷める恐れがある
グループⅤ 化学合成油 エステル系などグループⅠ~Ⅳ以外全部 鉱物/化学合成/植物の全てが含まれる。
エステル系は高性能だがガスケットをふやかして傷める恐れがある



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  • 最終更新:2019-01-22 23:13:23

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