エンジンオイルの劣化

エンジンオイルが新品の時は、黄色のはちみつ色。

劣化するほどに紅茶からコーヒーへと色が濃くなっていき、交換が必要なほど劣化すると墨汁色、さらに進むと岩海苔(ごはんですよ)と化します。

新品 汚れ(小)(中)(大) 限界突破(故障)
motor-oil2010.jpg used-oil-sampling.jpg oil_iwanori.jpg

これらの変色は主に、オイルが空気に触れることで酸化したり、燃焼で発生するススやスラッジをオイルが洗浄しそぎ落としてくれるために発生します。

オイルが黒く汚れていく事は、ちゃんと働いている証拠であり宿命でもあります。

しかし、いつまでも汚れを取り続けられるわけではなく、あまりにオイル交換を怠ると岩海苔状態まで劣化が進行してしまい、もう潤滑どころかポンプによる循環すら出来ず、いずれ燃焼室で発生した熱でシリンダーが焼きついてしまいます。

そういったことが起こらないよう適度にオイル交換をして、洗浄作用を常に保つのがエンジンにとってはベストとなります。


その他の劣化


上で紹介したオイルの汚れは正常な劣化ですが、ここで紹介するのは異常なオイルの劣化です。

オイルの色がおかしい場合は、水かガソリンまたはその両方が混じっている可能性が高いです。

ちなみに、どちらが混じってもオイルの粘度(へばりつく性能)が極端に下がってしまい、オイルというよりはクレ556のようなサラサラの潤滑油に近くなり、高回転まで回した時にエンジンが焼きつきます。


水が混入したオイルの例
左から小中大
ガソリンが混入したオイル(小) ガソリン混入(大)
oil_Degradation_inwater.jpg littlegreenoill.jpg greenoil.jpg


白く乳化したオイル

一目見ただけで、 ミルクティ ミルクコーヒー カフェオレ のような色になっていた場合は水の混入です。
考えられる原因は主に3つあります。

1回の走行距離が極端に短く、いつも水分を蒸発する温度に達しない

主に近所しか乗らないバイクで発生しやすい現象です。

エンジンが高温ならば水分は水蒸気としてしか存在できず、排気ガスと一緒に排出されてしまい、水分が溜まる可能性はほとんどありません。また、多少オイルに水分が入っていたとしてもこの熱で蒸発してまいます。

しかし、エンジンの暖気が終わらない程度の走行距離しか走らない場合、水が蒸発するほどには温度が上がらずエンジン内部の水分はその場に残ってしまい、その後冷えた時に結露の原因になります。そして次の走行でも水蒸気として出て行かない距離しか走らない。

1回の結露による水分量はわずかでも、これが数十回数百回となれば、かなりの量の水がエンジン内部に入ってしまいます。

具体例として、一度に2kmしか走行しない距離を毎日通勤したとすると、往復で4km。
推奨されているオイル交換時期の3000kmに達するには750日、およそ2年交換が必要ないことになります。

バイクの利用がツーリングメインの人にはあまり関係ないかもしれないかもしれませんが、普段の足として使われることの多いカブやスクーターではわりと発生しています。

メーカー推奨のオイル交換時期が走行距離だけではなく、経過時間でもオイル交換が推奨されているのは、この乳化対策が主な理由です。


直射日光がきつかったり、結露しやすい場所でいつも保管している

これは、上記のような極端な短距離走行と似たような現象が、保存環境によって作り出されている場合に発生します。

日光によりエンジンは水分が蒸発するほどには温まらないが、夜には冷えて結露というサイクルをちょっとずつ繰り返し、数年後には乳化してしまうというものです。

こちらは、そうそう発生することではありませんが、長期放置されていた場合は例え屋根下保管であっても、オイル交換して置きましょう。


雨水が浸入できる経路が作られてしまっている

バイクは雨天でも問題なく走行できるように、真上や前方からの雨ならばかなり豪雨であろうとも走行可能な形状になっています。

しかしこの耐雨性は、あくまでもノーマルの形状を保っているのならばという条件付きであることに注意しなければなりません。

エアクリやシートを別の物に交換していたり、サイドカバーやタンクを外した状態で野ざらしにしたりすると、ノーマル車では想定されていない水の経路が出来てしまい、わりとあっさりとエンジンへの水の浸入を許してしまいます。

そのためカバーを外した状態で長期放置された車両では、オイル交換をするとなぜか規定の2倍オイルが出てきたなんてこともしばしば。

エアクリ周辺の外装パーツを外して保管する/されていた場合には、細心の注意を払ったほうが良いでしょう。

オイルの緑化

オイルにガソリンが混じると、抹茶、抹茶ミルクティ、カビがかった緑色に変色します。

キャブ車に発生しやすい現象で、主にキャブレターのオーバーフローで、それ以外では転倒して横倒し時間が長かった時など、ガソリンが液体のままエンジン内部に到達することで発生します。

キャブのオーバーフローならば燃料コックをOFFにしておけば大半は防げますが、放置期間が長ければいずれはコックも劣化してしまい、ガソリンタンク内のガソリンが知らないうちに全部クランク室へ移動しているということもありますので、レストアする場合はよく点検してから始動チェックを行いましょう。

金属粉の混入


オイルにわずかでも金属の粉が混っていた場合は、エンジン内部の何かが削れてしまったと解釈します。

03.jpg

通常はオイルで保護されているはずですから、目に見えるような大きさの金属の粉は出ません。
写真のように出たら異常だと思ってください。

そのままオイル交換だけして乗り続けると、どんどん粉の量が多くなりいずれは故障します。
わずかな部品交換だけで済むうちに修理することをオススメします。

なお、エンジンに使われる金属は、ベアリングやミッションなどの鉄素材(磁性あり)と、クランクケースのようなアルミ合金(磁性なし)がありますので、修理のヒントになるかもしれません。





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  • 最終更新:2014-08-28 12:48:11

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