イリジウムプラグ

みんな大好きイリジウムプラグ。

1本1,500円ぐらいから購入できるので、お手軽な改造パーツとして定着し、馬力も燃費も始動性も向上するという謳い文句で、もう数十年販売され続けている優秀なプラグです。

しかし、なぜイリジウムプラグが良いのかと聞かれると、良く分からない人が多いと思います。

イリジウムプラグってどんなプラグ?

イリジウムという金属は、溶接機の溶接棒の先端電極として使われるほど、融点が高く熱に強い金属です。
この熱にめちゃくちゃ強いイリジウムを、プラグの中心電極として使えばとても耐久性のある電極となります。

しかし、ノーマルプラグと同じ電極の太さで作ってしまうと、無駄に耐久性が高すぎてしまうことと、レアメタルなので値段が高くなってしまうという問題がありますので、イリジウムプラグの場合は電極をあえて細く作られています。

中心電極を細くすればノーマルプラグに比べて少ない電力で火花を発生(同じ電力なら強い火花)するようになることと、安定した位置で火花が発生するようになる良い事尽くめです。

上:イリジウムプラグ

ノーマルプラグ


しかし、ノーマル車両でノーマルプラグだったとしても通常の走行では適正な着火が行われ、燃焼も無駄なく行われていますので、イリジウムプラグで火花を強くしたり安定させたりしても、それ以上燃やすモノがありませんから馬力も燃費もアップしません。

点火と燃焼

点火はあくまで、燃焼のきっかけです。

ここでは話を分かりやすくするために、通常の火花で燃料1個に着火、強い火花で燃料5個に着火できるとします。
そして、着火した燃料は次の瞬間、隣の2個に連鎖して引火するとします。この連鎖を繰り返すことで燃焼室にある燃料を燃焼していきます。

もし仮に、燃焼室に燃料が1000個あった場合、全ての燃料を燃やし尽くすには通常の火花では10連鎖が必要ですが、強い火花では計算上は8連鎖で1000個に引火することになります。

こう聞くと火花が強い事は良いことだと思ってしまいそうになりますが、よく考えてみてください。

燃料が1000個あると言っても、プラグの火花で着火した最初の燃料はプラグ先端に限定されていますから、初手の連鎖の場面で近すぎて、隣の2個の燃料が重複してしまう事があり連鎖が上手く行きません。

例えばAの着火燃料の隣がYとZだった時、Bの着火燃料の隣がYとXという場面です。こうなってしまうと、Yの燃料をAとBで取り合ってしまい、本来2個に連鎖するはずの引火が1.5個にしか引火しなくなってしまいます。

プラグ先端から離れた広い場所なら2個連鎖は問題なく出来るようになりますが、広い空間にでるまではこの重複が何度も発生してしまうので、出足で勝っていても結局通常の火花との差はほとんどなくなってしまいます。

十分な点火ができるのであれば、それ以上火花を強くしても意味が無いということです。

そして、着火しているならば通常はこの動画のように、燃料が燃え残る可能性もほとんどありません。
右:吸気バルブ
左:排気バルブ
インジェクション


メリットは何なのか?

 イリジウムにすることで火花が強くなることや安定している事は、正常な燃焼がすでに行われている場合にはほとんど意味がありません。
 では、どういった時にイリジウムプラグが有効なのかと言うと、燃料が着火しにくい状況や、そもそも火花が飛べないほと低電力の時に力を発揮します。

  • 最終更新:2015-03-04 12:49:13

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